上尾市のワクチン接種体制
臨時議会にて補正予算を可決

こんにちは、上尾市議 尾花あきひとです。

過日の報道の通り、ファイザー社の新型コロナウイルスワクチンについて、厚労省が医薬品医療機器等法に基づく特例承認を行いました。

ファイザー製新型コロナワクチンを正式承認、厚労省

 

これに先立つ2月8日、上尾市議会 臨時議会が招集され 補正予算を審査、可決
市として今後、市民全員を対象とするワクチン接種体制にかかる事業費の準備を行った形です。

上尾市 スケジュール(接種体制構築部分)

 

当会派からは以下の項目について質疑を行いました。

(ワクチン承認前および医師会と協議中のため、実質保留の回答もありました)

 

ー質疑項目ー

◆国・県との連絡状況は?
——(答) 厚生労働省の自治体向け説明会が、昨年12/18と1/25の2回、県の市町村説明会が1/8に開催され、接種体制構築の準備を進めるよう指示を受けている。


◆接種体制にあたっての人事整理状況は?

——(答) 本年1/15日付で人事異動を行い、健康増進課内に「ワクチン接種・調整担当」を設置した。
人員体制は、課長・西保健センター所長・ワクチン接種調整担当6名の合計8名。


◆状況によって、人員体制の見直しも必要では?

——(答) 「国・県からの説明会等において、今後新たな業務が追加される」等の状況も見据え、人員体制の見直しを検討する。


◆医療機関には、現在の感染症対応等の診療体制も考慮した上で協力を仰ぐ必要があるが、医師会との
協議状況は?
——(答) 65歳以上の高齢者へのワクチン接種は、「医療機関で行う個別接種」と「集団接種会場を利用する集団接種」の両方で実施する方向で検討している。上尾市医師会との間で、個別接種の協力や集団接種会場への医師・看護師の派遣の協力について 協議している。


◆先行接種する高齢者をはじめ、段階ごとの接種総数の想定は?

——(答) 優先接種対象者である高齢者は6万5,911人。一人につき2回の接種が必要なので接種回数は13万1,822回となる。高齢者以外の対象者は16万4,089人なので 接種回数は32万8,178回。


◆接種対象者について、本市は詳細な段階分けの考えはあるか?

——(答) 本市での接種順位は、国が示した接種順位のとおり接種を行う。なお高齢者施設等の従事者は、高齢者の次の接種順位となる。


◆接種計画構築にあたり本市は、現時点で「1人あたりが接種に要する時間」を何分で想定しているか?

——(答) 集団接種の場合「予診票確認・医師による予診・ワクチン接種・接種後経過観察を終えるまで」の時間は 約30分と想定している。


◆厚労省は「接種開始から9週間以内に全ての高齢者が1回目の接種を受けられる体制を整備する」「1回目の接種を終える前に2回目の接種を始め、およそ3か月間で必要な2回の接種を受けられる体制を整備する」等を自治体に求めている。このため、時期によっては会場や医療従事者の体制を増やす必要も生じる可能性があり、感染拡大で市内の医療機関がひっ迫している状態で接種担当医を増やすには、医院を休診してもらう対応に迫られる可能性もある。ファイザー製ワクチンは接種間隔が最低21日とされるが、これら要素をふまえ、接種計画について現時点でのシミュレーション状況は?

——(答) 集団会場に配置できる医師・看護師の確保状況及び現時点での接種計画のシミュレーションについては、現在、医師会等の医療機関との間で協議を行い、調整しているところです。


◆予診票の記入について。会場での直接記入による密の発生が懸念されるが、「時間短縮のため 接種券等との同時送付を行う」等、事前記入して持参してもらう方式は考えてられるか?
——(答) 市では時間短縮のため、接種券等との同時送付について、検討している。


◆会場の検討状況について。
国の説明資料では「ワクチンは複数回ぶんが1バイアルとして供給されることなどから、受託医療機関や接種会場ごとの接種可能人数を可能な限り多くする必要がある」と通知されている。診療所開設届出等を経て市が会場を設けるほか 医療機関での接種も可能とされているが、本市は「事務の一部を医師会等に再委託する方式」「医師会等から人員を雇い上げする方式」どちらを取る考えか?また、現段階でいくつの会場設置を想定しているか?常設を想定するか、会場想定パターンごとのメリットデメリット等、会場選定の考え方についてお伺いしたい。
——(答) 市では、病院・診療所・集団接種を接種場所として予定している。
集団接種は土日を含む常設会場を想定しており、メリットは「住民が任意の日に接種できる」「会場を設置したり撤去する場合の費用が抑えられる」「接種完了期間が短くできる」等。
デメリットは「まとまった医療従事者を確保する必要がある」「施設によって使用料がかかる」「公共施設を借り上げた場合 市民利用に制限がかかる」等が挙げられる。


◆医療従事者以外にも会場整理や受付の人員配置が必要だが、市職員を配置する等で対応するのか?

——(答) 市職員の配置も含め、検討する。


◆高齢者の選考接種で使用される「ファイザー製ワクチン」の保管に必要な、マイナス75度用のディープフリーザー(冷凍庫)について、国から通知された本市割り当て数は?
——(答) 上尾市内には15台が割り当てられる予定。


◆ワクチンの廃棄が少なくなるような運用の工夫を考えているか?

——(答) 医師会の協力をいただきながら、今後検討する。


◆今後も状況が都度変動すると思われるが、市民への広報手段は何を想定しているか?
——(答) 広報あげお・上尾市Webサイト・SNSに加え、各世帯向けにリーフレットを全戸配布し、周知する予定。


◆接種券とリーフレット様式・仕様は?
——(答) 接種券は「予防接種券2回分・予診のみの場合に利用する券2回分・予防接種済証のシールを貼る欄」で構成する。なお、市民向けリーフレットについては「A4 1枚両面」を予定している


◆接種情報の管理・記録方法は?
——(答) 現時点では、接種後の記録については、市の予防接種管理システムで行う予定。

 

接種体制の準備は進んでいますが、ファイザー社ワクチンは「マイナス75度での超低温冷凍による保管」「解凍後5日以内の使用」といった取扱の難しさがあり、また、全国民対象の集団接種自体が数十年ぶりとなるためノウハウも不足している状況で、市町村の対応力には未知数の部分があります。
国からの情報や医師会との協議により 今後確定する要素も多い状況ですが、協議等の進ちょくがあれば情報提供してまいります。

コロナ禍となってから、本格的には実質 初となる「当初予算案」の審査は、明日、2月19日からの「令和3年度 3月定例会」にてスタートいたします。