令和2年度ムクドリ対策の進捗
機器導入の効果について
こんにちは、上尾市議 尾花あきひとです。
機器を新導入した ムクドリ対策が実施中です。
全国的にも「根本的な解決策がない」といわれるムクドリ対策。
毎年5月頃に飛来するムクドリによる 鳴き声等の騒音・フン害等の衛生問題について 平成29年に議会質問で取り上げて以来、市として対応を行ってもらってきました。
質問当初は担当課も明確には決まっておらず「苦情の把握をしていない」状況から始まりましたが、この数年間で、被害エリアの市民からの意見聴取・ディストレスコール(鳥が嫌がる音)での追い払い・道路課による道路清掃・みどり公園課による住処対策、そして 県と連係しての樹木剪定・低木の植樹等、こちらから提案した内容も反映してもらい、随時、対策を強化してもらっています。
◆本年度の対策
対策は大きくわけて、「飛来前の水際対策」「飛来してからの追い払い策」の2段構えとなります。
本年度は「飛来してからの追い払い策」として新たに
・専用機器の購入
・天敵である鷹を飛ばす
の2案が 当初 予算化されていました。
令和2年度予算案審査の様子 要旨(予算特別委員会にて) 尾花「鷹匠を呼ぶ時期は5月頃予定との事だが、場所・回数案は固まっているか、現場の安全確保をどう行うかお伺いしたい。 生活環境課「回数は8回程度、鷹匠2人に依頼し 鷹を4羽飛ばす予定。 (審査後に予算案は議会により可決) |
予算案可決後、「機器による対策」が開始されていましたが、コロナ問題により「年度内の緊急性の低い事業費」を圧縮するため予算の見直しが全庁的に行われ、「鷹での追い払い」策は「県境をまたいだ業者依頼である事」「一般の方が集まると密が発生する恐れ」から減額対象となったため、ひとまず中止となりました。
「機器による対策」のみ予定通り実施されています。
「機器を用いた対策」のみ職員により実施
初回は業者指導のもと使い方を確認
補正予算案審査の様子 要旨(夏の定例会 追加議案) 尾花「『鷹匠による追い払い策』が減額対象となっているが『県境をまたぐ依頼』『人だかりができる可能性』という理由については ひとまず正しい判断と理解している。 生活環境課「機器を使用し、まず上尾駅〜神社付近を中心に実施。 (審査後に予算案は議会により可決) |
鳥の鳴き声のような音を発する機器
従前の忌避音より 不快度は低めで効果も高く小回りが効く
◆今後の対応方針
上記答弁のように、市側としては「機器のみの対応でも 当初見込んだ以上の効果が出ている」旨の見解が示されています。
今後、市は様子を見ながら 地域ごとの状況や要望に応じ 職員が機器を用いた追い払いを実施していく意向です。
また、状況によっては 機器の貸し出しも検討中とのことです。
◆抜本的対策にむけて
ムクドリ被害は全国の自治体で対応に苦慮している問題ですが、そもそもは人の手による開発が原因といわれます。
田畑や森林を住処としていた鳥が、高度成長期の都市化により住処を奪われ、市街地に生息場所を移したものといわれています。
対策も現状では追い払いを順次行う状況ですが、地域ごと・市町村ごとの対策のみでは押し付け合いになりかねない事や、そもそもは行政の枠組みより広く環境問題としての考え方や対策が必要な点から、抜本的対策に向けては 専門家を交え、広域で協議する必要があると思います。
令和2年度予算案審査の様子 要旨(予算特別委員会にて) 尾花「以前の議会で『エリアや市町村ごとの押しつけ合いでは解決しない。自治体間連携で解決できないか』という主旨で、近隣自治体との情報交換・研修会への参加を提案したところ『研究を進めたい』回答だったが、こちらについて今後の予定は」 生活環境課「県主催の調整会議、埼玉県南部環境事務研究会といった席での意見交換を予定している」 |
こちらの提案に対し、市からも上記回答をもらっておりますので、今後、コロナの状況が落ち着き次第 研究会等への参加を促進していきたいと考えております。
プロフィール
上尾市議会議員/38歳
1983年 上尾市生まれ。明治大学政治経済学部卒。
ドラマ・映画演出部、地元で企業活動を経て上尾市議会議員。
行政改革・市民協働・地方分権を基本に、地域の潜在力発揮に向けて活動中。